GET TO KNOW YOUNG RACERSヤングレーサーを知る

 
ヤングレーサーの傾向

ボートレースはますます高速化しており、ヤングレーサーたちも練習を重ねてスピードターンを習得。むしろ若いがゆえの果敢な全速ターンが随所で見られており、多少は荒削りではあっても、実に豪快で爽快なレースを見せてくれる。また、最近は身体のケアやトレーニングに時間を費やすレーサーも増加の一途。身体能力が高まっている分、スピードがさらに増しているということも言える。センターから豪快に攻めることも可能であり、またイン水域からもスピードを持って旋回できるレーサーが多く見られるようになった。トップレーサーが見せるような鋭いまくり差しを武器にするヤングレーサーも確実に増えている。一方で、内寄りが強さを増すという傾向のなか、アウトでは苦戦するレーサーも少なくない。若者らしい外コースからの果敢な走りで魅せてくれるレーサーがより多く出てくれば、さらにレースに迫力が増すだろう。

 
G1制覇した注目レーサー

羽野 直也 / 4831
栗城 匠 / 4928
大山 千広 / 4885

ヤングレーサー(30歳未満)でG1タイトルを獲得したのは8人。いちばん先にG1ウィナーとなったのは羽野直也で、2017年10月。当時の羽野はA1級になったばかりの22歳。並みいるSGレーサーを打ち破っての優勝は衝撃的なものだった。以降、21年、22年とG1を3回優勝。ヤングレーサーでは最多G1制覇となっている。
 これに続いたのは羽野と同じ福岡支部の仲谷颯仁が18年G1優勝。仲谷の同期・関浩哉は18年でデビュー初優勝をG1制覇で飾って話題を呼んだ。周年記念制覇を経験しているのは、上條暢嵩、栗城匠、板橋侑我。今のところ登録番号が最も若いG1覇者は板橋だ。また、大山千広がプレミアムG1を制しており、ヤング世代の女子レーサーでは唯一のG1ウィナーとなっている。

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“転身”レーサー

倉持 莉々 / 4825
中村 かなえ / 4998
松井 洪弥 / 4824

他ジャンルのスポーツからボートレースに転身したレーサーは非常に多い。ヤングレーサーでは、倉持莉々が水球の元日本代表。五輪選手になっていてもおかしくなかったほどの実力者だった。また、平川香織がフィギュアスケートからの転身。小学生時代にはあの羽生結弦と同じ場所で練習していたという。ほかには、上田龍星はBMXのプロレーサーとして活躍。松井洪弥はオートバイのレーサーだった。バイクレースからの転身は30代のレーサーにも多い。
 スポーツではないが、中村かなえはお茶の水女子大学院で研究員を務めていた“リケジョ”レーサー。まるで違うフィールドながら、近況はめきめき成績をアップしている注目株に成長している。また、横田貴満はレーサーになる前は病院に勤務。中島航は音楽の専門学校から楽曲制作会社に就職し、その後レーサーに転身した。松本純平はボートレース雑誌の編集部でアルバイトしたことがレーサーを目指すきっかけとなった。

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親子・きょうだいレーサー

中村 桃佳 / 4823
吉田 凌太朗 / 4903
上田 龍星 / 4908

親子レーサー、きょうだいレーサーは例を挙げれば枚挙に暇がなく、ヤングレーサーにも数多くの血縁関係にあるレーサーが存在する。親子レーサーでいえば、先ごろ電撃引退した山崎智也と史上最強女子レーサーの呼び声が高い横西奏恵を両親にもつ山崎小葉音が代表的だろう。また、兄弟レーサーでもある吉田凌太朗&吉田裕平の両親も元レーサー(吉田徳夫・吉田幸恵)。現役女子レーサーでは、香川素子の息子が香川颯太だ。デビュー戦で初勝利をあげて話題を呼んだ原田才一郎は、父が現在はボートレーサー養成所教官を務める原田富士男で、弟が原田雄次だ。
 果敢な攻撃に定評がある上田龍星と上田紗奈は兄妹レーサーとして切磋琢磨している。兄妹といえば、中村桃佳の兄が昨年ヤング世代を卒業した中村晃朋だ。姉妹では、西岡育未と西岡成美の人気が高く、今年のレディースオールスターに揃って出場を果たした。また、一昨年の最優秀新人選手・前田篤哉と前田滉、前田翔が珍しい3兄弟レーサー。洸と翔は双子だ。

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