お宝レーサー 狙い目レーサーをピックアップ!

第16回 2019年10月版

4847佐藤隆太郎/東京

心もレバーも磨きがかかった真のまくり屋

 かつて「決まり手」には、現在の6種類に加えて「つけまい」があった。まくりの一種であるツケマイが、一部のレース場で決まり手になっていた時期があったのだ。もし今もその決まり手が存在していたらきっと量産しているはずの若手レーサー。それが佐藤隆太郎だ。
 デビューから4期目の2017年あたりから一気に頭角を現し始め、その年に2度優勝を掴み一気にスターダムへと思われたが、勝率を意識したのか、それとも同期の活躍(仲谷颯仁)を意識したのか、立て続けにフライングを切り(1年間に3本)スランプに陥ってしまう。スタートで慎重にならざるを得ない状況のなかで、なかなか思い通りのレースができない。イップスかと思えるほど、伸び悩みの時期を強いられた。
 しかし、今年に入ってその鬱憤を晴らすように、今年はビシビシとまくりが決まっている。代名詞は何といっても「全速のマクリ」。特にセンターコースからの気風いいまくりには鮮やかさまで感じられる。舟券的には、佐藤のセンターまくりは外コースの選手を2着に連れてくることも多く、配当妙味もたっぷり。往年のボートレースを彷彿とさせる「まくり屋」なのだ。
 現ルーキー世代では間違いなく断トツの行きっぷりで、将来は東京支部の屋台骨を背負って立ち、記念戦線でも活躍する選手になるであろう。いずれSGの舞台で旋風を巻き起こすはずの佐藤のまくりを覚えておきたい。

4928栗城匠/東京

まくり、まくり差しと攻める孤高の匠

 現代ボートレースでは2番差しの展開が多い4コース。しかし、4コース時にまくりでの勝ち星が多いのが、この栗城匠だ。
 栗城は118期で、この期は超のつく優良期。先のヤングダービーで優出した宮之原輝紀を筆頭に、将来有望な選手が多い。まさに次世代の艇界を担う“アベンジャー”期だ。
 そのなかで栗城は、一撃で決める走りや、意表を突く攻め手で、定石には当てはまらない走りを繰り出すレーサー。言うなれば孤高の曲者、となろうか。それゆえにポカもあるが、着実に成績を上げ成長してきている。
 デビュー4期目には5.90まで勝率を上げ、次期はA1級昇級もあるかと思われたが、立て続けにフライングを切って、まさかのF2に。キツすぎる足かせで勝率も下降、A1級昇級もヤングダービー出場も逃してしまう。期待された初優勝もいまだ成し遂げていない。
 しかし、その足枷がとれた今、栗城のまくりには要注目だ。栗城はもともとスタートが早く、それが4コースまくりが決まる要因。これからは鋭いスタートからのカドまくりが復活することだろう。また、3コース、5コースのまくり差しも鋭い。相手との位置関係や技量、自身のモーターの仕上がりを考慮して差しハンドルを選択することもできるのだ。名前通り「匠」な捌きも栗城の魅力である。
 初優勝の扉はすでに開いている。ブレずに自分のスタイルを貫き通していれば、あとはくぐるだけになるはずだ。

4950高岡竜也/山口

気風の良い握りっぷりとイン戦の安定感

 3~5コースからはキッチリと握って攻める。道中でも果敢に攻める。そのスタイルで勝率を上げてきているのが高岡竜也だ。ブンブンと握る攻めっぷりの良さはなかなかのもので、結果はともあれ1マークは先に握って、バックや道中でも好機をうかがう、そんな走りが近況ハマりつつある。記念レーサーなどの格上相手ではさすがに競り負けて着を落とすこともあるが、それでも怯まない握りマイは、磨けば磨くほど、のちのレーサー人生に活きてくるだろう。また、インにも入るようになったばかりだが、9月末現在で9戦8勝。インコースもしっかりとこなしている。
 高岡のレーススタイルの注目点は2つある。まずは握るときのタイミング。イン戦では初動からの握り込みが早い。3コースと5コースでは握りっ放しで攻める。4コース時はスリット隊形に応じて臨機応変な握りマイ。タイミングをコースによって使い分けできるのだ。もうひとつはスタート勘。このスタート勘の優秀さが、1マークの展開を幅広い視野で捉えることを可能にさせている。デビュー以来のフライングもいまだに1本と、まさに抜群のスタート勘と言えるだろう。
 まだまだネームバリューはこれからの選手なだけに、握りっぷりとスタート勘、そしてインでの高い安定感はぜひ今、覚えておきたい。今後の活躍は必至だ。

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