お宝レーサー 狙い目レーサーをピックアップ!

第18回 2019年12月版

4903吉田凌太朗/愛知

新期A2降級も、さらにレベルアップを

 期待のルーキー「吉田兄弟」の兄である吉田凌太朗。弟がヤングダービー予選トップ通過した裕平。両親が吉田徳夫、吉田幸恵でともに元選手。レーサー一家の長男坊だ。
 その吉田は、今年はフライングに泣かされた面があった。弟が大活躍したヤングダービーにも、凌太朗はフライング休み期間がかぶって出場を逃している。同期である117期のなかでは(弟も同期だ)優勝回数単独トップと逸材であるのは間違いないながら、フライングが響いて来期はA2級に降級することになっている。
 それでも、Fの影響でスタート攻勢を控えなければならなかったことで、粘り強い走りを見せてハンドル捌きに磨きをかけた1年になったともいえる。もともとまくり差しを多用する“差し屋”タイプではあったが、展開を突くハンドルワークはレベルアップしたように思える。
 艇団の狭いスペースにも、針の穴を通すようなターンをスピードを持ったまま決めていく。レバー操作とハンドル操作、さらにサイドを身体全体で掛けるモンキーターンが巧みでなければできない芸当だ。そのターンは、一般戦レベルではケタ違いと見えるほど質が高い。11月の蒲郡周年では上の舞台で戦い続ける猛者たちに打ちのめされたが、その経験は凌太朗にとって大きな蓄積となり、さらに彼を高めたことだろう。
 新年はひとまずA2級での出発も、さらにひとつ上のステージに駆け上がる1年になると確信する。

4945上村宏太/東京

奇数コースの進境著しい自衛官レーサー

 上村宏太は元自衛官という経歴。某漫画でボートレースを知り、レーサーに転身した。養成所での成績は中の上。やまとリーグでの優勝もなかった。夢をかなえた多摩川でのデビュー戦、なんとゴールすらできずに失格。デビュー2節目の桐生ではフライングを切るなど、プロの世界の厳しい洗礼をまともに食らった上村である。
 しかし、デビュー3節目の平和島で、6コースからまくり差しを決めてデビュー初1着。20走目の水神祭は、同期のなかでは最短であった。その後も着実に力をつけている上村。ここにきて、さらに進境が見えるようになってきた。
 上村の攻め手は自在。スリットを過ぎてから初動のハンドルを入れるまでに、自分と他艇の状況を把握しながら、ケースバイケースの判断をしているように見える。社会人を経験しているだけあって、地に足がついた走りという印象もあるほどだ。なかでも、5コースからのまくり差しには見るべきものがある。また、3コースでもまくり、まくり差しを隊形によって的確に使い分けている。
 さらに意識に変化が見えるのは、スタートタイミング。特に攻めるコースと言われる3コース、5コースではしっかりと張り込むようになってきた。それに伴い、奇数コースでは成績がアップ。このスタイルを確立していけば、さらに右肩上がりの活躍が見込めるはずだ。

4984森下愛梨/静岡

ボレジョも惚れる(!?)イケメンレーサー

 イケメンレーサー。女子レーサーに対して使うと違和感がある言葉だが、森下愛梨にはその言葉がふさわしい。
 森下はサッカーの盛んな静岡出身で、自身も小学生から高校生までサッカー漬けの日々を送った。進路を模索中に、母の助言もあってボートレースの道に出会ったそうだ。120期生として養成所に入所し、持ち前のど根性で同期の女子6人のなかではトップの成績。地元の浜名湖でデビューした。
 デビュー初勝利を果たすまでには苦労もあった。B2級から脱出できず、気づけばデビューから1年8カ月。今年の1月、275走目でようやく初1着をあげている。それからは成長急。その初勝利は4コースからのまくりであげたのだが、近況はまくり策を多用。スタートでハナを切れば握る、隙あらば握る、3コースならとにかく握る! レースっぷりがまさしくイケメンだ。
 これによって成績も上昇しており、1月に初1着をとったころにはB2級だったものが、来期適用勝率は3.79にまでアップした。9月の平和島ヴィーナスシリーズは節間に4勝をマークしており、優勝戦線を賑わすようになるのもそう遠くないかもしれない。モーターさえ仕上がれば、今の勢いとまくり連発の攻めでジャイアントキリングも! イケメン森下の走りから目が離せない。

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